発酵研究・料理家真藤 舞衣子
発酵ブーム以前から、発酵を研究され料理家としてたくさんの著書を刊行している真藤舞衣子(しんどう・まいこ)さん。美味しく無理なく食生活に取り入れられる発酵料理を教えていただきます。今回は梅酢を使った2品を紹介。前年に漬けた梅干しからできた梅酢はもちろん、市販のものを使っても作れます。
料理:真藤舞衣子 / 構成:森綾 / 写真:木村文平
我が家はまっとうな和食が好みで、かなり食いしん坊ぞろい。98歳を目前に亡くなった祖母、今も元気な母は「うまいものは命がけで食べよ」とばかりに食事に真摯に対峙し、それは私にもしっかり引き継がれています。
思えば、日本の食卓にはぬか漬けや味噌汁がいつもあったのです。あえて発酵食を取り入れようと頑張りすぎなくても、ぬか漬けや味噌汁、そして梅干しなどを普段から食べていれば十分なのですね。
我が家には5〜6年前のものも含め、毎年漬けた梅干しが残っています。料理教室で使ったりもしますが、だんだん食べる量も減ってきているので、最近は量を加減して作るようになりました。昨年は5〜6キロ程度だったかな。梅干しは半発酵食材で、酸の強い漬物の一種ですね。
そして、そこからできる梅酢は万能調味料。もっと活用されてもいいと思います。最近ではスーパーで梅酢だけでも売られていて、梅干しを漬けていない人はこれを使ってもよいでしょう。今回も市販の梅酢を使いました。
真藤さんお手製の梅酢(左)と市販の梅酢(右)。今回のレシピには市販のものを使用
「鯛の梅酢ちらし寿司」の具材には、手に入りやすい鯛を使いましたが、鶏そぼろなどでも合いますよ。みょうがも旬です。全体が薄いピンク色に仕上がるのもきれいです。梅酢を使うことで、ご飯の保存性も高まります。この時期は菌の発生を予防するために、お弁当のご飯を梅酢ご飯にするのもいいかもしれませんね。
カラッと揚がった「梅酢から揚げ」は、ほんのりやさしい梅の香りと酸味が口の中にジュワッと広がります。ご飯のおかずにも、お酒のつまみにもおすすめです。冷めても美味しいので、残ったらお弁当にもぜひ。
米・・・1合
梅酢・・・大さじ1
きび砂糖・・・小さじ1
炒りごま・・・適量
鯛の刺身・・・1柵
大葉(千切り)・・・6枚
みょうが(薄切り)・・・1本
鶏もも肉・・・300g
梅酢・・・大さじ1
片栗粉・・・適量
PROFILE
真藤舞衣子(しんどうまいこ)
発酵研究・料理家。会社勤務を経て、京都の禅寺で1年間生活。その後、フランスに料理留学。 料理教室を主宰するほか、食文化や食育活動のイベント、発酵食品の魅力を伝える活動などさまざまな分野で活躍。近著は「つくりおき発酵野菜のアレンジごはん」(主婦と生活社)、「別冊天然生活 梅仕事と四季の保存食」(扶桑社)など。